大臣認定の法的位置付けについて
大臣認定とは、性能規定化された改正建築基準法に基づき、鉄骨製作工場において製作された鉄骨溶接部の性能について、評価に基づき大臣が認定するものです。
性能評価について
大臣認定を取得するために必要な評価は、指定性能評価機関の指定を受けた全構協が、大臣が認可した「性能評価業務規定」(評価基準などを定めたもの)に基づき、行います。
性能評価基準について
書類審査
- 管理の組織体制
- 所定の資格者の有無、及び配置
- 社内規格(工作基準・検査基準・製作要領書作成基準・外注管理基準)の内容
- 所定の製造設備、検査設備の有無
工場審査
- 主要材料、加工、組立溶接及び溶接に関する品質管理状況
- 溶接入熱、パス間温度の管理状況
- 製品の検査方法
- 製造設備、検査設備の点検状況
- 社内教育の実施状況
性能評価基準について
評価は、学識経験者など公正な評価員(全国で約150名)及び調査員(全国で約120名)が、書類及び工場の実態を審査のうえ、厳正に行います。
対象となる鋼構造物について
- 建築鉄骨
- 建築鉄骨以外の主な対象となる鉄骨溶接構造物
・プレハブ住宅用鉄骨 | ・鉄塔、煙突 | ・遊戯施設等 | ・コンベア架台 |
・立体駐車場、自走式駐車場鉄骨 | ・ボイラーフレーム | ・その他工作物 (大型仮設工作物含む) | ・ラック鉄骨 |
・階段 | ・広告塔、高架水槽 |
グレード区分と適用範囲
鉄骨製作工場の評価は、溶接を伴う、建築構造物を、建築規模、使用する鋼材等により5つのグレードに区分して行われます。
グレード区分と適用範囲
| Jグレード
| Rグレード
| Mグレード
| Hグレード
| Sグレード
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建物規模
| 3階以下の
建築物 | 5階以下の
建築物 | 制限なし
| 制限なし
| 制限なし
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延床面積
| 延べ面積
500㎡以内 | 延べ面積
3,000㎡以内 | 制限なし
| 制限なし
| 制限なし
|
建物高さ
| 13m以下
(軒高10以下) | 20m以下
| 制限なし
| 制限なし
| 制限なし
|
鋼材種類
| 400N
| 490Nまで
| 490Nまで
| 520Nまで
| 制限なし
|
鋼材板厚
| 16㎜以下
| 25㎜以下
| 40㎜以下
| 60㎜以下
| 制限なし
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通しダイヤフラム
| 490Nまで
22㎜以下 | 32㎜以下
| 50㎜以下
| 70㎜以下
| 制限なし
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ベースプレート
| 490Nまで
50㎜以下 | 50㎜以下
| 制限なし
| 制限なし
| 制限なし
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弊社適用グレード
=Mグレード適用範囲= |
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中高層ビルを中心とした 建築工事の取扱い |